2次元ベクトル図

ベクトル図を描くためのデータが書き込まれたファイルの準備

gnuplotでは、ベクトル図を描く事ができます。ここではファイルから数値データを読み取り、2次元ベクトル図を描く方法を紹介します。

ベクトルを描くためには、始点(矢印のスタート地点の座標)とベクトルのx成分の値とy成分の値の情報が必要です。よって2次元ベクトル図を描くためには、1つのベクトルを描くために4つの数値が必要です。

よってファイルには、1行に4列になるように数値を並べる必要がありますが、1列目には始点のx座標、2列目には始点のy座標を書きます。3列目にはベクトルのx成分、4列目にはベクトルのy成分を書きます。ベクトルのx成分とベクトルのy成分の値によって、ベクトルの方向が決まりますが、ベクトルの大きさも決まります。ベクトルの大きさは、ベクトルのx成分の2乗とベクトルのy成分の2乗を足し合わせ、その足し合わせた値の√をとった値がベクトルの大きさとなります。もしベクトルの大きさを1にして、単位ベクトルとしたいのであれば、この値を1になるようにします。

以下では例として、原点からスタートし、4つの単位ベクトルを使用して、ぐるりと一周するようなベクトル図を描く方法を紹介します。まずファイルに以下のように16個に数値を並べて、ファイル名を vector.dat として保存します。

0.0 0.0 1.0 0.0
1.0 0.0 0.0 1.0
1.0 1.0 -1.0 0.0
0.0 1.0 0.0 -1.0

コマンド cd でファイルの場所へ移動させたら、以下のようにコマンドで入力します。 ベクトル図を表示させるために with vector を使用する事に注意してください。ここではベクトル図を見やすくするために、描画範囲を指定して再度表示させました。

gnuplot> plot "vector.dat" with vector
gnuplot> set xr[-1:2]
gnuplot> set yr[-1:2]
gnuplot> replot



2009/04/20 更新